ISBN:4163657800 単行本 山本 文緒 文藝春秋 2004/04/08 ¥1,260 「日々是作文」

かつて高校生だったとき、私は不眠に悩んでいて、夜は眠くなるまで本を読むことにしていた。
が、なかなか眠くならなくて、結局朝まで本を読む羽目になることもしばしばあった。
三日くらいまったく眠れなかったりすることもあって、それでも目の下にクマをつくって学校には行っていた。
そんな私は、成績も優秀でした。
今の私だったら絶対あんな成績は取れないと思う。

という時期、本というのは私の大切なパートナーだった。
眠りたいのに眠れない苛立ち、だんだんと夜が明けてきて、また学校に行かなければならないという恐怖を忘れさせてくれたのが、本だった。
で、そのときに私は山本文緒さんの本と出会い、彼女の小説のファンになったのであった。
一度、ファンレターを出したら返事が来て、「私も不眠だったことがあるけれど、お医者さんに行って治しました」という風に言われたこともある。

この「日々是作文」を読んで、昔の自分を思い出した私なのであった。
これは、オイオイ、こんな風に書いちゃっていいの?という風に思うようなエッセイ集でした。

仕事が終わった後、大通の4プラのあたりを横切ったら、自衛隊撤退要請のための署名を集めている人がいた。

拉致した人たちは、どんな気持ちで3人を拉致したのかな、とふと考えた。
アメリカに自分の国をボロボロにされて、しかも、自分の大切な人をこの戦争で失くしていたとしたら。
アメリカの腰巾着の日本に憎しみが向いたとしてもおかしくないのかもしれない。
私も、自分の大切な人を失くしたら、正しい判断や理性を保っていられるか、自信がないから、そう思ったら彼らが訴えたい気持ちも見えてくるような気もする。
なーんて言ってみたけど、私、きっと彼らの本当の気持ちを理解してあげることはできないんだろうなぁ。

でも。
それでも、この方法が正しい方法だとは思えない。

私も署名しながら、3人が無事に帰ってきて欲しいと、切に願っていた。
みんなの想いが届きますように。
家族の気持ちを考えると、私まで涙が出そうになる。

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